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映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は、MCU版のスパイダーマンにピンとこなかった人ほどオススメ!(超ネタバレ注意)

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スパイダーマン:ホームカミング』『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』に続く、MCU版のスパイダーマン最新作にして、最終作。
予告の段階で、ドック・オクやグリーン・ゴブリンなど、これまでのシリーズのヴィランが登場するなど、とんでもない事になっている映画です。
ただ、MCU版のスパイダーマンは、サム・ライミ監督版や『アメイジングスパイダーマン』と比べると、ちょっとピンと来ない部分があった気がします。


ですが『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は、自分も含め「何か違う」と思っていた人ほど、おススメの作品ではないでしょうか?


スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』あらすじ
ロンドンでミステリオを倒し、ニューヨークに戻って来た、スパイダーマンことピーター・パーカー。
だが、タブロイド紙「デイリー・ビューグル」の編集長、J・ジョナ・ジェイムソンが、ミステリオが残した映像を入手した為、世界中に「スパイダーマンはピーター・パーカーである」と報道されてしまう。
その報道は瞬く間に広がって行き、ピーターとメイおばさんが住んでいるアパートは、報道陣に囲まれてしまう。

ピーターは「ミステリオ殺し」の汚名を着せられ、警察の尋問を受ける。
警察の尋問は、ピーターだけでなく恋人のMJと、親友のネッド、メイおばさんにも行われた。
だが、腕利きの弁護士マードックにより、拘留を解かれる。
それでも変わらず、アパートの周囲は混乱している為、ピーターとメイおばさんは、ハッピーの自宅に匿われる。

大学入試を控えたピーターは学校に通うが、学校の周囲もマスコミや「ミステリオ派」が集まっており、厳戒態勢が敷かれていた。
突然の大混乱に戸惑うピーターだが、MJとネッドと共に「同じ大学に通おう」と約束する。
だが、混乱を嫌った大学側から、ピーターで、MJ、ネッドは不合格を言い渡されてしまう。

自分の責任で周囲の人間にまで迷惑をかけたことに、責任を感じたピーターは、魔術師ドクター・ストレンジの屋敷に相談へ行く。
ストレンジは、全世界の人間から「ピーターがスパイダーマンである」という記憶を消す魔術を使おうとするが…。

MCU版「スパイダーマン」シリーズのピーター・パーカーは15歳
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』で初登場した、MCU版のスパイダーマン
アベンジャーズ」シリーズを実写化するなら「スパイダーマンも登場してほしい」と願っていましたが、当時は権利をソニーが持っていた事から、半ば諦めていました。
ですが、ソニーがマーベルと権利を分割することで合意し、MCUスパイダーマンが登場する事になりました。

 

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』の予告を見た時は、盾を盗むスパイダーマンに燃えたね!

ただ、登場したピーター・パーカーは15歳という設定になっており、当時アイアンマン、キャプテンアメリカなどが主流だったMCU全体を見ても、若いキャラクターになっていました。

なにせ、ティーンエージャーだからね。

15歳のピーター・パーカーが、アイアンマンことトニー・スタークの援助を受け、ヒーローとなっていくのが、この後に制作された『スパイダーマン:ホームカミング』です。

とにかく明るい「スパイダーマン」だった『スパイダーマン:ホームカミング』
スパイダーマン:ホームカミング』では、トニー・スタークに認められてたい一心で、ヒーロー活動をするピーター・パーカー。
サム・ライミ監督版や『アメイジングスパイダーマン』との大きな違いは「ベンおじさんの死」が無いという事。


「ベンおじさんの死」が、ピーターが正義に目覚めるキッカケなんですが、そういった暗いエピソードは無く、とにかく空回りするピーターの、ドタバタがコミカルに描かれていました。


敵となる「バルチャー」ことエイドリアン・トゥースが、ピーターの恋人の父親で、家族の為に悪事に手を染めるという部分はありますが、とにかく明るい「スパイダーマン」が『スパイダーマン:ホームカミング』だったという印象です。

「アイアンマン」を失った以降の話『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』
スパイダーマン:ホームカミング』の続編『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』は、サノスとの戦いにより世界が「アイアンマン」を失った以降の話。
目標でもあったトニーを失ったピーターですが、残されたトニーの眼鏡を使い、スターク社の殺人ドローンを誤作動させるなど、相変わらずドタバタの内容が繰り広げられます。

最終作で「スパイダーマン」の王道が展開される『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(ネタバレ注意)
そして最終作となった『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』ですが、過去のヴィランドクター・ストレンジの登場など、おもちゃ箱をひっくり返したようなお祭り映画かと思えば、そうではなく、とにかく明るい「スパイダーマン」だった前2作と比べて、かなりシリアスです。
その理由として、これまであえて描いてこなかった「育ての親」であるメイおばさんの死や、「スパイダーマン」を象徴するセリフ「大いなる力には大いなる責任が伴う」が、ここで登場します。

メイおばさんの命を奪ったグリーン・ゴブリンを、憎しみの力で叩きのめそうとするピーターを、ある人物が止めるのですが、この展開は涙なしでは見れませんでした。

そして、最後にピーターは、ニューヨークのボロアパートで1人暮らしを始めます。
これまでのハイテク機能がいろいろ付いた、スターク製のスーツではなく、自分で作ったスーツを着て、孤独に「スパイダーマン」として、ニューヨークの治安を守る道を選びます。

 

個人的に見たかった「スパイダーマン」の姿はこれ!

MCU版の、ティーンエージャースパイダーマンも悪くは無いよ?
だけど「何か違う」とも正直思っていた。
個人的に、スパイダーマンの魅力は、人知れない孤独と悲しみを背負いながら、それでも「親愛なる隣人」として街を守る姿で、それこそ「本当にカッコいいと」感じるのです。

スパイダーマン:ホームカミング』『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』ときて、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は「どう終わるのか」と思っていましたが、最終作にして王道の「スパイダーマン映画」と言える、凄まじい完成度でした。