映画『ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ』可愛くなったヴェノムは「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース」の中心になる?
「スパイダーマン」シリーズに登場する、人気の高いヴィラン「ヴェノム」。
原作では、スパイダーマンに恨みを持つジャーナリストのエディと、スパイダーマンに寄生した地球外生命体「シンビオート」が合体した姿でした。
スパイダーマンの能力と怪力を併せ持つ、厄介な相手ですが「人に迷惑をかける奴が嫌い」という道徳観から、時にはスパイダーマンと共闘するという、面白いキャラクターです。
その、ヴェノムを主役にした2018年公開の『ヴェノム』は、権利関係からか、スパイダーマンが一切関わらないまま、ヴェノムの誕生を描いた作品になっていました。
その続編となる『ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ』のヴェノムは、何故か可愛いキャラクターになっています。
『ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ』のあらすじ
ジャーナリストのエディ・ブロックに寄生し、地球での生活を送っている地球外生命体「シンビオート」のヴェノム。
エディは、凶悪殺人鬼であるクレタスの取材を行った際、クレタスに噛みつかれてしまう。
その際に、エディの血中に入っていた「シンビオート」がクレタスの体内に入り、クレタスは凶暴な「カーネイジ」へと姿を変える。
「カーネイジ」と化したクレタスの目的は、恋人のシュリークの奪還だった。
そんな状況の中、エディは自分の仕事が上手くいかない理由をヴェノムになすりつけた事で、エディとヴェノムの関係が悪くなる。
しかし、エディの元恋人であるアンに、「カーネイジ」の魔の手が迫っていた!
最大のピンチは、エディとヴェノムの喧嘩
原作でも強大な力と狂気を併せ持つ、強敵として知られる「カーネイジ」が登場する『ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ』。
原作では「カーネイジ」を倒す為に、ヴェノムとスパイダーマンが共闘する程の相手でした。
本作でも、さぞやその強さに苦戦するだろうと思いましたが、「カーネイジ」も強いですが、本作最大のピンチはエディとヴェノムの喧嘩となっております。
これが完全に些細な事からの痴話喧嘩で、怒ったヴェノムがエディの体から出て行って、エディのバイクを破壊する場面とか、何か可愛らしいですね。
と言うか『ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ』のヴェノムは、エディの為に料理を作ったり、パーティーでエイリアンと人間の共生を主張したり、「カーネイジ」にビビッて一回はエディの体に戻ったりと、どこか人間臭くて可愛らしい部分が強調されているような気もします。
だからこそ、エディとの「相棒のような関係」が目立ち、そこが他のアメコミキャラクターと大きく違う部分になっていますが、『ヴェノム』公開前は「R18指定になるかもしれない、残虐なダークヒーロー映画になる」という噂もあった為、別に実写版ヴェノムが悪い訳じゃないですが、若干「何故こんなキャラクターになったのか?」感はありますね。
「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース」の中心はヴェノム?(ネタバレあり)
2017年5月に、スパイダーマンに関連する、様々な作品を原作にした「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース」が発表されました。
その第一弾的な作品が『ヴェノム』です。
今後も『モービウス』『クレイヴン・ザ・ハンター』など、スパイダーマンの代表的なヴィランを主役にした作品が公開されていく予定です。
これらの作品が「マーベル・シネマティック・ユニバース」のように関連していくのか?それとも「DCエクステンデッド・ユニバース」のように、それぞれ独立した作品になるのか不明です。
MCU版「スパイダーマン」シリーズ全作でプロデューサーを務めるエイミー・パスカルは、今後もトム・ホランドがスパイダーマンを演じる可能性について語っており、トム・ホランドが「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース」に直接関わって来るかもしれません。
ですが、おそらく「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース」の中心になるのはヴェノムでしょう。
「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース」を引っ張る為、ヴェノムは子供から大人まで愛されるキャラクターになる必要があったのです。
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のエンドクレジット後に、少しだけエディが登場しますが、何もしないまま帰る辺り「なんかエディとヴェノムらしいな」と感じたのは、可愛らしく人間臭いヴェノムのキャラクターが成功した証かもしれません。
『ヴェノム』シリーズの第3作も企画されているらしいので、今後もエディとヴェノムのコンビに期待したいですし、いつかはスパイダーマンと顔を会わせてほしいですね。