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『ドクター・ストレンジ/マルチバースオブマッドネス』はMCUでサム・ライミがホラー魂を炸裂させた凄い映画!(ネタバレ無し)

(C)Marvel Studios 2022

MCUマーベル・シネマティック・ユニバース)において、最強の魔術師であり天才外科医のドクター・ストレンジ
2016年に第一作目が公開されて以降『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』や『アベンジャーズ/エンドゲーム』『スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム』など、MCUの重要作に登場している、中心的なキャラクターです。

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で、1人でサノスと互角にやりあう実力を見せつけ「2作目は何と戦うんだ?」と思ったものですが、ストレンジシリーズの正当な続編『ドクター・ストレンジ/マルチバースオブマッドネス』が、公開となりました!

事前の予想通り、さまざまなサプライズのあった作品ですが、主演のベネディクト・カンバーバッチが「ネタバレ言っちゃダメ」と言っているので、今回はその辺には触れません。

ただ、本作の最大のサプライズは監督がサム・ライミという事でしょう!
MCU初のホラー」とも噂された『ドクター・ストレンジ/マルチバースオブマッドネス』は、キッチリとサム・ライミ印の作品に仕上がっていたので、内容には一切触れずに、そこだけ紹介します。

死霊のはらわた』シリーズでお馴染みの、コミカルなホラーが得意なサム・ライミ

ドクター・ストレンジ/マルチバースオブマッドネス』の監督であるサム・ライミは、1981年に公開された映画『死霊のはらわた』が大ヒットし、長らくカルト映画界で、絶大な人気を誇る監督でした。
その後『死霊のはらわた』シリーズや『ダークマン』など「怖いんだけど、どこかツッコミどころがあって面白い」独特の作風の映画を作り続けます。

ホラーだけでなく『クイック&デッド』や『ラブ・オブ・ザ・ゲーム』など、ホラー以外の作品も高い評価を得るようになりますが、世界的にその名が知れ渡ったのは2002年に公開され、その後もシリーズ化された『スパイダーマン』でしょう。
今では考えられませんが、当時は鼻で笑われる事が多かった「アメコミ原作映画」。

しかし「スパイダーマン愛」を爆発させ、根性で大ヒット作品に導き、この『スパイダーマン』がキッカケで、アメコミ人気が再発したという話もあります。
スパイダーマン』シリーズで、大成功したサム・ライミですが、その後の2009年に『スペル』というカルト的な雰囲気のホラー映画を監督しており「やっぱり、ここに戻って来るんだなぁ」と思ったものです。
もう二度とアメコミ原作の作品は手掛けないかと思いましたが、まさかのMCU作品、まさかのストレンジ!
「こんなサプライズがあるかよ!」と嬉しかったのと「一体どうなるんだ?」と不安な気持ちが入り混じりました。

MCU初のホラーダークファンタジー、こんなのストレンジじゃないと成立しないよ!

前作のストレンジも「アストラル体」とか、いきなり出て来る「ドルマムゥ」など、現実から離れながらも、なんとか理解できるギリギリの世界が広がっていました。
続編の『ドクター・ストレンジ/マルチバースオブマッドネス』ですが「ダークホールド」を巡る戦いが描かれています。
ダークホールド」は、禁断の魔術書と呼ばれている危険な書物で、これを奪う為に「ドリーム・ウォーク」を駆使して戦うという、今回は完全に現実世界から離れた、ダークファンタジーとなっています。
そこに、マルチバースも絡んでくるので「何か良く分からないけど、凄い世界」が広がっています。
「誰かに殺される夢を見た」事は、誰でも経験があると思いますが「その夢は別の宇宙で起きた現実なのでは?」という話になってくるので、かなりホラーの要素も強いです。
MCUのフェーズ4の核とも言えるマルチバーズの世界ですが、ここまでガッツリと描けるのは、魔術師でファンタジーな世界観を持つ、言ってしまえば「何でもあり」のストレンジの世界でないと無理だったでしょう。

今回のヴィランが本気でホラー!クライマックスの展開がマジでサム・ライミ

MCU初のホラーダークファンタジードクター・ストレンジ/マルチバースオブマッドネス』のヴィランですが、MCUではお馴染みの、あのキャラクターが、ストレンジと戦う事になります。
このキャラクターの、ある能力により、この作品のホラー色が爆上がりしてますよ!
さらに、クライマックスの、ある悪趣味とも呼べる展開!「これこそサム・ライミ作品!」と叫びたくなるような。素晴らしい展開でした!

このように、サム・ライミ監督作の『ドクター・ストレンジ/マルチバースオブマッドネス』は、MCUの中でもかなり異質の作品に仕上がっています。
賛否ありそうですが、サム・ライミファンは間違いなく楽しめるでしょう。
もう少し時間をおいて、ネタバレに触れた感想を書きますが、シリーズはもう少し続きそうですね。