まこちゃの、考える映画ブログ

少し前の映画とか、最近の映画とかについて語るブログ

変わり種のホラーって面白いよねって話【個人的3選】

前回『シークレット・マツシタ』について書きましたが、こういった「ドキュメンタリー風のホラー」って大好きだったりします。
近年、変わり種のホラーって多い気がしまして、『シークレット・マツシタ』っぽい変わり種のホラーを、個人的に3つ選んだので紹介します。

『真・鮫島事件』(2020年)

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(C)2020「真・鮫島事件」製作委員会

有名すぎる都市伝説を新解釈!
リモート飲み会をしていた、男女が失踪した事件の全容は?

「鮫島事件」と言えば、2ちゃんねるで2001年頃に話題になった「絶対に語ってはならない内容」の都市伝説で「おっと、誰か来たようだ」でお馴染みですね。
いまだに、冗談だったのか実話だったのか分からないですが、この「鮫島事件」を新たな解釈で映像化したのが、2020年の『真・鮫島事件』です。

 

終始パソコンのモニター画面だけで進行するホラーは、
「コロナ禍の日本」を反映させた?
『真・鮫島事件』の特徴は「リモート飲み会をしていた若者」が主人公なだけに、終始パソコンのモニター画面だけで進行していくホラーと言う部分です。
2014年のホラー映画『アンフレンデッド』に近いですね。

リモート飲み会はコロナ禍で急速に広まりましたが、本作の冒頭で道行く人が全員マスクをしている場面から始まるのですが、2020年11月という公開時期を考えると、「コロナ禍の日本」を反映させた貴重な作品だと思います。

 

後半は謎解き要素を持つ、体験型ホラーに!
『真・鮫島事件』では、「鮫島事件」という言葉そのものを口に出しては駄目で、口に出した途端に何かに襲われて行方不明になります。
リモートで飲み会をしていたメンバーが、1人1人消えていくのは、なかなか怖いですね。
で、事件の起きた廃アパート「白風荘」に助かる可能性がある事が分かり、主人公の菜奈の兄である将輝が、「白風荘」の中を探索する事になります。
将輝をスマホのテレビ電話で繋いだ菜奈は、16枚の写真から「白風荘」の謎を解き明かす必要が出て来るのですが、その間に将輝が何かに追われ続けるという、ゲームの「SIREN」みたいな感じになります。
前半はパソコンのモニター画面だけで進行し、後半は体感型のホラーになるという、なかなか面白い構成の作品ですね。

『真・鮫島事件』は「Netflix」でも配信されてますので、驚愕のラストも含めて、おススメです!

『アントラム/史上最も呪われた映画』(2020年)

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映画『アントラム/史上最も呪われた映画』

観たら死ぬ、呪われた映画が存在する!?
1979年に製作されたと言われる、カルト映画『アントラム』。
この作品を1988年に上映したハンガリーの映画館は、上映中に原因不明の火災が起き、56人が死亡するという悲劇的な事件が発生。
さらに、自身の映画祭で『アントラム』を上映しようとした映画祭の主催者、ジャネット・ヒルバーグは映画を見た24時間後に死亡し、その後も映画祭で上映しようとした主催者が、次々と命を落としている事から、「呪われた映画」と呼ばれるようになりました。

この、実在する(とされる)「呪われた映画」の真相に迫るドキュメンタリーが『アントラム/史上最も呪われた映画』です。

 

「呪われた映画」を、そのまま上映!映画自体は面白くないけど…
『アントラム/史上最も呪われた映画』では、2人のドキュメンタリー作家が苦労して入手した「呪われた映画」を、途中からそのまま上映します。
やめろ!それ見て死んだらどうするんだ!
映画自体は、幼い姉弟が悪魔的な存在に遭遇するという、正直あまり面白くない内容ですが、映像の途中に謎のマークが現れたり、いきなり変な所で終わったり、何かと不安になる内容でした。
観賞して約1年が経ちますが、私は元気です。

 

エンドロールで全てが明かされる「放送禁止」シリーズみたいな構成
『アントラム/史上最も呪われた映画』は、ほとんど「呪われた映画」の上映だけで終わります。
ですが、何故「呪われた映画」と呼ばれるのか?が、エンドロールの何気ないインタビューで明かされるので、最後は背筋が冷たくなりました。
昔、フジテレビの深夜に不定期で放送された「放送禁止」シリーズみたいな構成で、「放送禁止」シリーズ好きな人には本気でオススメしたいです。
Amazonプライムや、ヤフーの映画で有料ですが、見れるみたいです。

『クロニクル』(2013年)

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(C)2011 Twentieth Century Fox

超能力に目覚めた高校生たちの、あまりにも悲しい物語
『クロニクル』は厳密に言うとホラーではなく、SF映画ですが、あまりにも心に突き刺さる内容で「悲しい恐怖」が描かれた作品です。
3人の高校生が、突然、超能力に目覚めるのですが、最初はスカートめくりや、超能力を使ったマジックショーなど、他愛もない事に使います。
ですが、ある事をキッカケに、3人の関係は修復不可能になってしまい、そして悲劇とも呼べる展開になっていきます。

 

登場人物が回すビデオカメラやドライブレコーダーなど、
作中に登場するカメラの映像で物語が展開する!
『クロニクル』の最大の特徴は、作中に登場するカメラの映像だけで物語が展開するという点です。
メインキャラクターの1人、アンドリューは、ビデオカメラで日常風景を撮影している事が趣味にしており、メインは、このアンドリューが記録した映像で物語が進みます。
「超能力に目覚めた高校生」という、ありがちな設定が、手持ちカメラの映像で見ると、妙にリアリティがあるのが凄いですし、アイデアの勝利としか言いようがありません。
特にクライマックスでは、監視カメラの映像を多用し「ある戦い」を見せるのですが、ここは必見ですよ!
「ディズニー+」で配信されているようなので『アキラ』が好きな方には、おススメです。

以上、今もネット配信されている作品を厳選して、ご紹介しました。
ホラー映画って、いろいろやり尽くされている感がありますが、アイデア次第で新鮮に見えるのが面白いですね、でも怖いですね、恐ろしいですね。
また次回!